[スタンダード]実験体から始めるデッキ構築
2013年2月3日 スタンダード実験体を使ったデッキを考えてたら俺が仮組みしたのよりレベルの高いレシピが結果を残してた・・・。
せっかくなんで実験体を使ったデッキを構築するうえで考えていたことをまとめてみます。
1.入るデッキはあるのか。
前の記事で今まで緑主体のビートダウンは1マナ域にマナクリを添えたものばかりで、1マナ域からクロックを展開しているタイプがなかったって書きました。だけど1マナパワー2を展開しまくるゾンビとか赤単とか、1マナ2/2が使われないどころか環境で多く使われてきました。つまり環境がそういうアーキタイプを許さないわけではない。
じゃあなんでなかったのってことですけど、実験体を使ったデッキを考えるうえで気づいたのは緑の1マナ域に単純にマナクリ以外の選択肢がなかったということ。
まず今までの環境で緑主体の低マナ域ビートダウンが組めるとしたらショックランドのある緑黒か緑白だろう。
緑黒だと1マナ域はゾンビに頼るしかなくなる。必然的に黒濃いめになりゾンビデッキが最も良い形になる。
緑白だと1マナ域で強いのはマナクリと教区の勇者と1マナ2/1ドライアドだけ。1マナパワー2を入れたいデッキはドルイド1種類じゃ組めないし、マナクリとも勇者とも噛み合わない。必然的に1マナ域がマナクリの中速ビートダウンか、人間ビートダウンになる。
1マナ1/1解鎖、1マナ2/2ゾンビが使われて1マナ2/1ドライアドが使われてないのはタフ1がきついからかと思ったけど、単純に相方がいなかったからっぽいですね。
今回ゲートクラッシュが追加されて何が大きく変わったかというと、
・緑赤(と緑青)も組めるようになった。
・実験体が追加された。
緑の1マナ域にパワー2になれる実験体が追加され、相性良さげな赤とも組めるようになりました。したがって緑主体の低マナ域ビートダウンはできるんじゃないでしょうか。
緑主体だと絡み根の霊っていうパワーカードを使えることが大きい。赤単で2マナ2/1ただの速攻が使われて強かったことを考えると、あの枠を絡み根に出来る緑主体のビートダウンに価値はあるはず。
2.実験体の運用
実験体は他のカード依存で、何も考えずにデッキに入れられません。なんである程度実験体をどう扱うかも考えてデッキを組む必要があります。
まず実験体を使う最低限のラインは「1マナ2/2」だと思います。2/2になかなかなれないようならさすがに使う価値がない。反対に1マナ2/2デメリットなしで安定して運用できればそれだけで解鎖のやつとかタップインのやつより強い。
そのための条件として、「1マナ域、2マナ域に実験体を成長させられる生物が多数いる」ことがあげられます。具体的にどういうことかというと、
・「ミッドレンジ」なデッキとは合わない。
ミッドレンジ系のデッキは初動3、4ターン目とかもあるけど、3、4ターン目に2/2になるようじゃさすがに弱すぎる。
・非生物があまり入れられない。
例えば2ターン目の動きが除去だと殴り値はあがらない。その点がたとえば赤単における2/2より弱い。
・他に1/1を入れたくない。
たとえば「教区の勇者」とか「流城の貴族」とか「町長」とかとは、できれば一緒に運用したくない。多分めっちゃマリガン率があがると思う。
これだけクリアしてやっと最低ラインを突破。
さらにP/Tが3以上の生物がデッキに多くいることでもっと強めの運用が出来る。不死も1枚で2度進化できるため相性が良い。そう考えると相性が良いのは、
1マナ域:「2/1ドライアド」「各種1マナゾンビ」「1/1解鎖」「4/3 or 4点悪魔」
2マナ域:「GW3/3」「火打ち蹄の猪」「1R 2/1解鎖」「1R 3/3ゴブリン」「RW 3/2」「絡み根の霊」
3マナ域:「1GW4/4」「ゲラルフ」「2W 3/3 大隊」「1BG 3/3速攻」「1GG 3/3 再生」など。
こういったカードが多くあれば実験体は相当強い。
流城の貴族みたいにサイズアップして、貴族よりサイズアップが1ターン早い。再生も相手からしたら1/1が残るだけでも十分嫌だろう。もし貴族が同じ能力持ってて、ラスしても1/1で残ってたらって考えると強さが分かる。終盤引いて弱いのは貴族も勇者も同じ。
貴族とか勇者より強いかって言われたらわからないけど、上手くデッキを組めば他の1マナ2/2よりは明らかに強い枠。
3.それを踏まえた上でデッキ構築
まず前環境でなんだかんだ最初から最後まで強かった赤単をベースに緑赤のレシピを考えてみる。ということでMOのDEで最近の赤単のレシピをひっぱってきました。
すごいざっくり緑ベースに入れ替えただけだけど、若干パーツが足りない感じ。イニストでこのカラーが狼男と吸血鬼にあてられてたのが痛い。基本的に出たときのサイズが小さいカードばかり。
ナヤカラーにして2マナ3/3、3マナ4/4あたりを入れたほうが締まりそう。もしくは緑白か。
ただ上のレシピでも赤単に比べて勝っている点はあるし回してみたら意外と強いかも。
とか考えてたところでSCGでもっと完成度高いデッキが結果を残しました・・・。
入ってるパーツからして実験体を使うことを考えてできたデッキっぽいですね。
ゼノさんのとこから転載の転載。
1マナ域はパワー2ばっか探してたけど、タフ2のシャーマンでも良かったのは盲点だった。
ただ実験体ベースのデッキはスペルが少なめだから2点本体火力が相手依存気味なのが気になる。ゲインするような後ろ向きのデッキじゃないし、マナ加速も期待できない。ドルイドのほうが強いんじゃないか?
そして3色はナヤしか考えてなかったけど、緑赤に黒をタッチして刻み獣入れるって発想はなかった。たしかに強そう。
あと思ったよりはデッキが重めだった。このあたりは回してみないとどのくらいのマナカーブがいいかはわからないな。
あと能動的に陰鬱できるデッキでもないし除去も少なめなのにSlipを使ってるのはなんでなんだろう。サイドも良くわからなくて適当にチャーム積みました感が半端ない。
まあその辺含めて今後さらに洗練されたレシピになっていくだろう。
ジャンドカラー以外も含めて、緑主体の軽量ビートダウンは色々試してみたい。
- - - - -
追記)
緑黒のビートダウンはゾンビだけって書いたけどそういえば格闘させる1マナ生物とかGGGで破壊されないウーズとか入れた緑主体の緑黒ビートがあったな。軽量ビートではないけど。
さらに追記)
仮組みしたやつ回してみたけど、猪が3/3にならない!
「山」がないと無理だから緑ベースのビートダウンだとダメだ。赤単t緑のほうが安定して3/3になりそう。なんか盲目的に緑赤なら3/3になるっしょとか思ってた。
こいつのために山を増やすと2ターン目に絡み根出にくいし緑のカード複数出しがしづらい。SCGのジャンドビートの1マナ域がドライアドじゃないのはシャーマンが黒マナ(赤黒ランド)でも出せるからかもしれない。
猪が4積みじゃないのを見ると山9でもあんまり3/3にならないのかな。
そう考えると一番うまく実験体を運用できるのはセレズニヤかナヤだと思う。
セレズニヤは白のシンボル要求が薄いから緑t白にしやすい。ナヤは猪のために山増やしても、ドライアドが(白/緑)だから赤白ショックランドから出せる。
せっかくなんで実験体を使ったデッキを構築するうえで考えていたことをまとめてみます。
1.入るデッキはあるのか。
前の記事で今まで緑主体のビートダウンは1マナ域にマナクリを添えたものばかりで、1マナ域からクロックを展開しているタイプがなかったって書きました。だけど1マナパワー2を展開しまくるゾンビとか赤単とか、1マナ2/2が使われないどころか環境で多く使われてきました。つまり環境がそういうアーキタイプを許さないわけではない。
じゃあなんでなかったのってことですけど、実験体を使ったデッキを考えるうえで気づいたのは緑の1マナ域に単純にマナクリ以外の選択肢がなかったということ。
まず今までの環境で緑主体の低マナ域ビートダウンが組めるとしたらショックランドのある緑黒か緑白だろう。
緑黒だと1マナ域はゾンビに頼るしかなくなる。必然的に黒濃いめになりゾンビデッキが最も良い形になる。
緑白だと1マナ域で強いのはマナクリと教区の勇者と1マナ2/1ドライアドだけ。1マナパワー2を入れたいデッキはドルイド1種類じゃ組めないし、マナクリとも勇者とも噛み合わない。必然的に1マナ域がマナクリの中速ビートダウンか、人間ビートダウンになる。
1マナ1/1解鎖、1マナ2/2ゾンビが使われて1マナ2/1ドライアドが使われてないのはタフ1がきついからかと思ったけど、単純に相方がいなかったからっぽいですね。
今回ゲートクラッシュが追加されて何が大きく変わったかというと、
・緑赤(と緑青)も組めるようになった。
・実験体が追加された。
緑の1マナ域にパワー2になれる実験体が追加され、相性良さげな赤とも組めるようになりました。したがって緑主体の低マナ域ビートダウンはできるんじゃないでしょうか。
緑主体だと絡み根の霊っていうパワーカードを使えることが大きい。赤単で2マナ2/1ただの速攻が使われて強かったことを考えると、あの枠を絡み根に出来る緑主体のビートダウンに価値はあるはず。
2.実験体の運用
実験体は他のカード依存で、何も考えずにデッキに入れられません。なんである程度実験体をどう扱うかも考えてデッキを組む必要があります。
まず実験体を使う最低限のラインは「1マナ2/2」だと思います。2/2になかなかなれないようならさすがに使う価値がない。反対に1マナ2/2デメリットなしで安定して運用できればそれだけで解鎖のやつとかタップインのやつより強い。
そのための条件として、「1マナ域、2マナ域に実験体を成長させられる生物が多数いる」ことがあげられます。具体的にどういうことかというと、
・「ミッドレンジ」なデッキとは合わない。
ミッドレンジ系のデッキは初動3、4ターン目とかもあるけど、3、4ターン目に2/2になるようじゃさすがに弱すぎる。
・非生物があまり入れられない。
例えば2ターン目の動きが除去だと殴り値はあがらない。その点がたとえば赤単における2/2より弱い。
・他に1/1を入れたくない。
たとえば「教区の勇者」とか「流城の貴族」とか「町長」とかとは、できれば一緒に運用したくない。多分めっちゃマリガン率があがると思う。
これだけクリアしてやっと最低ラインを突破。
さらにP/Tが3以上の生物がデッキに多くいることでもっと強めの運用が出来る。不死も1枚で2度進化できるため相性が良い。そう考えると相性が良いのは、
1マナ域:「2/1ドライアド」「各種1マナゾンビ」「1/1解鎖」「4/3 or 4点悪魔」
2マナ域:「GW3/3」「火打ち蹄の猪」「1R 2/1解鎖」「1R 3/3ゴブリン」「RW 3/2」「絡み根の霊」
3マナ域:「1GW4/4」「ゲラルフ」「2W 3/3 大隊」「1BG 3/3速攻」「1GG 3/3 再生」など。
こういったカードが多くあれば実験体は相当強い。
流城の貴族みたいにサイズアップして、貴族よりサイズアップが1ターン早い。再生も相手からしたら1/1が残るだけでも十分嫌だろう。もし貴族が同じ能力持ってて、ラスしても1/1で残ってたらって考えると強さが分かる。終盤引いて弱いのは貴族も勇者も同じ。
貴族とか勇者より強いかって言われたらわからないけど、上手くデッキを組めば他の1マナ2/2よりは明らかに強い枠。
3.それを踏まえた上でデッキ構築
まず前環境でなんだかんだ最初から最後まで強かった赤単をベースに緑赤のレシピを考えてみる。ということでMOのDEで最近の赤単のレシピをひっぱってきました。
24 Mountain
4 Ash Zealot → 4 絡み根の霊
4 Hellrider → 4 Hellrider
3 Lightning Mauler → 4 猪
3 Pyreheart Wolf → 4 Wolfir Avenger
4 Rakdos Cackler → 4 ドライアド
2 Stonewright → 0
4 Stromkirk Noble → 4 実験体
2 Thundermaw Hellkite → 3 Thundermaw Hellkite
1 Zealous Conscripts → 0
2 Brimstone Volley
1 Flames of the Firebrand
2 Pillar of Flame
4 Searing Spear
→ どれか怨恨にしてよさそう
すごいざっくり緑ベースに入れ替えただけだけど、若干パーツが足りない感じ。イニストでこのカラーが狼男と吸血鬼にあてられてたのが痛い。基本的に出たときのサイズが小さいカードばかり。
ナヤカラーにして2マナ3/3、3マナ4/4あたりを入れたほうが締まりそう。もしくは緑白か。
ただ上のレシピでも赤単に比べて勝っている点はあるし回してみたら意外と強いかも。
とか考えてたところでSCGでもっと完成度高いデッキが結果を残しました・・・。
入ってるパーツからして実験体を使うことを考えてできたデッキっぽいですね。
ゼノさんのとこから転載の転載。
ジャンドビート
Tyler Lindsey
4th Place at StarCityGames.com
Creatures (28)
3 《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》
4 《屑肉の刻み獣/Dreg Mangler》
4 《実験体/Experiment One》
3 《火打ち蹄の猪/Flinthoof Boar》
4 《ゴーア族の暴行者/Ghor-Clan Rampager》
4 《地獄乗り/Hellrider》
4 《絡み根の霊/Strangleroot Geist》
2 《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite》
Lands (24)
3 《森/Forest》
1 《山/Mountain》
4 《血の墓所/Blood Crypt》
2 《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit》
4 《草むした墓/Overgrown Tomb》
4 《根縛りの岩山/Rootbound Crag》
4 《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
2 《森林の墓地/Woodland Cemetery》
Spells (8)
2 《突然の衰微/Abrupt Decay》
4 《灼熱の槍/Searing Spear》
2 《悲劇的な過ち/Tragic Slip》
Sideboard
1 《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》
2 《突然の衰微/Abrupt Decay》
2 《ゴルガリの魔除け/Golgari Charm》
2 《グルールの魔除け/Gruul Charm》
1 《ラクドスの魔除け/Rakdos Charm》
3 《頭蓋割り/Skullcrack》
2 《飢えへの貢ぎ物/Tribute to Hunger》
2 《轟く激震/Rolling Temblor》
1マナ域はパワー2ばっか探してたけど、タフ2のシャーマンでも良かったのは盲点だった。
ただ実験体ベースのデッキはスペルが少なめだから2点本体火力が相手依存気味なのが気になる。ゲインするような後ろ向きのデッキじゃないし、マナ加速も期待できない。ドルイドのほうが強いんじゃないか?
そして3色はナヤしか考えてなかったけど、緑赤に黒をタッチして刻み獣入れるって発想はなかった。たしかに強そう。
あと思ったよりはデッキが重めだった。このあたりは回してみないとどのくらいのマナカーブがいいかはわからないな。
あと能動的に陰鬱できるデッキでもないし除去も少なめなのにSlipを使ってるのはなんでなんだろう。サイドも良くわからなくて適当にチャーム積みました感が半端ない。
まあその辺含めて今後さらに洗練されたレシピになっていくだろう。
ジャンドカラー以外も含めて、緑主体の軽量ビートダウンは色々試してみたい。
- - - - -
追記)
緑黒のビートダウンはゾンビだけって書いたけどそういえば格闘させる1マナ生物とかGGGで破壊されないウーズとか入れた緑主体の緑黒ビートがあったな。軽量ビートではないけど。
さらに追記)
仮組みしたやつ回してみたけど、猪が3/3にならない!
「山」がないと無理だから緑ベースのビートダウンだとダメだ。赤単t緑のほうが安定して3/3になりそう。なんか盲目的に緑赤なら3/3になるっしょとか思ってた。
こいつのために山を増やすと2ターン目に絡み根出にくいし緑のカード複数出しがしづらい。SCGのジャンドビートの1マナ域がドライアドじゃないのはシャーマンが黒マナ(赤黒ランド)でも出せるからかもしれない。
猪が4積みじゃないのを見ると山9でもあんまり3/3にならないのかな。
そう考えると一番うまく実験体を運用できるのはセレズニヤかナヤだと思う。
セレズニヤは白のシンボル要求が薄いから緑t白にしやすい。ナヤは猪のために山増やしても、ドライアドが(白/緑)だから赤白ショックランドから出せる。
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